第7回 VR推進協議会主催
オープンセミナー広島
開催報告

日時:2025年6月4日(水)14:00~19:00

会場:ホテルグランヴィア広島 4階「悠久」

この度、第7回となるVR推進協議会オープンセミナーを、会員企業フォーラムエイトの協賛により、広島で開催いたしました。

▲当協議会理事長 伊藤裕二による冒頭挨拶

今回の特別講演は、国土交通省中国地方整備局企画部施工企画課長の山口巧様より「i-constructionとインフラDXの推進」、日本大学理工学部土木工学科教授の関文夫様より「VRで拓く、新しい地図」として、ご登壇いただきました。

山口様は、約30年に渡る国交省での現場経験を通して、広島におけるダム建設やしまなみ海道の橋梁建設など、それぞれの時点での最新技術によるICT施工の事例を紹介すると共に、労働人口やインフラ投資の減少によりi-constructionの必要性がいっそう増していることを説明。インフラDXの推進には技術者の育成が不可欠であることから、インフラDX推進センターにおいて技術の底上げに向けた取り組みを行っていることや、第3回VRシステムオブザイヤーを受賞した「バックホウMG/MC体験シミュレータ」の事例を紹介し、将来の省力化、生産性向上のためのVR、DX技術の役割を強調しました。

▲国土交通省中国地方整備局企画部施工企画課長 山口巧様

▲日本大学理工学部土木工学科教授 関文夫様

関様は、VR・デジタルプラットフォームが社会実装フェーズに移行したことを受け、デジタル空間上での道路空間整備の検討事例や地下空間の施設管理、地下街のナビゲーション等の事例を紹介。VR推進協議会の編著により、今年11月に出版予定の書籍『3D・VRシミュレーションコンテスト総覧』で監修を務められていることから、2022年第1回から現在までの受賞作品を振り返り、VR活用事例の変遷を創成期から発展期までの5段階に整理。合意形成ツールから、設計、計画、研究、広報、災害、技術開発、教育、医療等の様々なシーンに活用分野を広げ、高度なデジタルツインの実装まで進展してきた過程を総括しました。

また、会員企業のフォーラムエイトからは、VR推進協議会の取り組み事例と併せて、特別講演の内容を踏まえたVR・CG、メタバースなどのデジタルツイン活用/DX推進に向けた最新技術と事例を紹介いたしました。

今回、特別講演の質疑応答では、ICT技術や維持管理オープンデータの整備状況などについて複数のご質問をいただき、参加された皆様のVR・デジタルプラットフォーム活用への関心が窺われました。VR・デジタルプラットフォームの技術の進展を水平展開するためには、最新の技術、事例を共有していくことの重要性を改めて認識し、VR推進協議会はこれからも情報発信をはじめとした活動を継続していきたいと思います。

▲フォーラムエイト プレゼンテーション

▲ネットワークパーティの様子